アイコンタクト(eye contact)は、言葉を使わないコミュニケーション(非言語コミュニケーション)の代表的なものの1つです。普段意識しないで使っているアイコンタクトですがその機能と効果をご紹介します。

アイコンタクト(eye contact)とは

アイコンタクトとは相手と視線が出会うこと(視線交差)をいいます。アイコンタクトは、人間関係づくりに重要な4つの機能をもっています。

アイコンタクトの認知機能

認知とは、心理学用語で「理解・判断・論理などの知的機能」全般を指す言葉です。

アイコンタクトの認知機能は、相手を興味や関心のある存在として認め人間関係を確認しようとする働きです。

私たちは興味がある対象や存在を見つめていたい、相手からも見つめられたい欲求があります。誰もが自分のこうした欲求をなんとなく理解しているので、逆に誰かに見つめられると、「この人は私に関心があるらしい」「この人は私に興味をもっているようだ」と意識し、「今、私は相手から注視される存在として認められている」と自分の承認欲求(他者から認められたい気持ち)が満たされます。

人間は自分を認めてくれる相手に近づきたい、もっと仲良くなりたいと思う気持ちが強いので、アイコンタクトを使うと相手との心理的な距離を縮めることができます。

アイコンタクトの情報探索機能

アイコンタクトの情報探索機能は、相手の目から情報を得ようとする働きです。私たちは、相手がどう考えどう感じているのか知りたいとき、通常は言葉を交わして確かます。しかし、特別なシチュエーションでは、言葉の代わりにアイコンタクトを使うことがあります。

情報探索にアイコンタクトが使われる場面

①声が届きそうにないとき(相手との距離がある、周囲の騒音がうるさいetc.)

②自分と相手の人以外には知られたくない内容を伝えるとき

サッカーなどのチームスポーツでは、プレー中に選手同士がアイコンタクトで意思の疎通を図るように指導されます。お互いの距離が遠く応援の声に囲まれていることが多く(①)、自チームの戦術を相手チームに知られたくない(②)ため、アイコンタクトを使ったコミュニケーションが最適だからです。

またアイコンタクトは、相手に対して②の他人に聴かせたくない話題であることを暗に伝え、「それは言わないで」「内緒にして」と発言を抑制する合図としても使われます。

アイコンタクトの感情表出機能

アイコンタクトの感情表出機能は、眼差しによって自分の気分や感情を表現する働きです。例えば、

  • 言葉では「はい」と了解したが目には不満の色が浮かんでいた。
  • 何も言わなかったが目が潤んでいた。
  • 新しいプロジェクトの話をしたら目の色が変わった。

という例では、言葉とは別に目の表情が「本当は了解したくない。」「話に感動した。」「やる気がわいてきた。」という気分や感情を無意識に表現しています。

1番目の例のように、発言内容(言語コミュニケーション)と顔の表情や眼差し(非言語コミュニケーション)が表す気分・感情が異なっている場合は、本心を隠していることが読み取れます。

また、相手との関係やその場の雰囲気が悪くなるのを嫌う場合、言葉にして表現するのが恥ずかしい場合には、アイコンタクトを積極的に選ぶことがあります。

相手を本当に理解するためには、話を聴くことはもちろんですが、表情や眼差しが語る本当の気持ちも注意深く聴き取ることが必要です。

アイコンタクトの会話調整機能

アイコンタクトの会話調整機能は、話す順番を決めたり、会話がスムーズに行われるようにうながす機能です。

例えば、「誰が発言するのか迷うとき」「誰かと発言がかぶってしまったとき」には、当人同士がとっさにアイコンタクトをし次に発言する人を決めることがあります。

また、アイコンタクトを使うことによって気軽な感じで発言をうながすことができます。緊張している人、話しにくそうにしている人の気持ちを和らげ口を開いてもらったり、逆に発言したそうにして人にタイミングよく発言のチャンスを提供したり、会話に参加し楽しめるような配慮に使われます。

アイコンタクトこぼれ話

会議やミーティングの場を活発に盛り上げるファシリテーター、1対1で心の悩みを解消する心理カウンセラーや目標達成を支援するプロのコーチといったコミュニケーションのプロはアイコンタクトを多用します。

  • 相手の存在を認めて肯定する(認知機能)
  • 相手が本当に考えていることを読み取る(情報探索機能)
  • 相手の本当の想いや感情を読み取り共感の気持ちを表す(感情表出機能)
  • 緊張している相手にやさしくうながす(会話調整機能)

といったように、アイコンタクトの4つの機能をフルに使って進行していきます。

コミュニケーションの専門家は、発言の内容の理解はもちろんそれ以上にアイコンタクトのような非言語のコミュニケーションを重視し、非言語のコミュニケーションに気づく敏感さ、読み取る察知力を磨いているのです。

まとめ

視線を合わせるアイコンタクトには、認知機能、情報探索機能、感情表出機能、会話調整機能があります。

認知機能は相手との心理的距離を縮める効果があり、情報探索機能と感情表出機能は相手の本音や本心を理解するのに役立ちます。また会話の調整機能は、堅苦しくなく円滑な会話の場をつくりだすのに効果的です。


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