プロのコーチ・カウンセラーとして皆さんのお話をうかがっていると、最もよく耳にするのが「人間関係の悩み」です。
やっと解決してもまた同じような人間関係の悩みを抱えてしまうことはありませんか。そんなときは自分のコミュニケーションを振り返ってみてください。あなたのコミュニケーションの癖や習慣が悩ましい人間関係をつくりだしている可能性があります。
わが社の調査では、ビジネスパーソンの過半数がコミュニケーションを苦手だと答えています。にもかかわらず積極的に改善しようとしない傾向も。
コミュニケーションの上手い下手は生まれつきであるとの思い込みも感じます。でもコーチングやカウンセリングを職業としてみると、専門家になるトレーニングがあるので、コミュニケーションはトレーニングによってかなりの程度上手になると言うことができます。
この記事では人間関係をより良いものにしていくためのコミュニケーションの技術についてまとめています。
1.良好な人間関係を築くには話を聴くこと
良好な人間関係を築くためのコミュニケーションで一番大切なのは、相手の話を聴くことです。人間は誰でも「自分を理解して欲しい」「認めて欲しい」という欲求を持っています。だから「話す」と「聴く」では「相手に聴いて欲しい」と話し出すことが多いのです。
自分の本能をちょっと脇においてまず相手の話を聴くことで、相手からは「自分を理解しようとしてくれる」「自分を受け入れようとしてくれる安心な人」と認められるのです。
2.相手の立場に立って聴く「傾聴(Listening)」
ではどんな風に聴けば良いのでしょうか。それは聴き手のプロであるコーチやカウンセラーの聴き方「傾聴(Listening)」です。
「傾聴(Listening)」とは、話し手の存在を受け入れ、あたかも話し手の立場になったかのように
- 話の内容 と同時に
- 話し手の気持ちや感情
- 話の奥に隠れている思いや意図
までも深く理解しようとする態度・聴き方です。
3.「傾聴(Listening)」の6つの効果
コーチやカウンセラーは傾聴の6つの効果を使ってクライアント(コーチングやカウンセリングの対象者)と関わり変化を生み出しています。
(1)安心感が高まる
1.安心感が高まる
2.信頼関係が築ける(ラポール)
生きているといろいろなことが起こります。当然苦しいことは辛いことにも出会います。
3.心が浄化できる(カタルシス)
生きているといろいろなことが起こります。当然苦しいことは辛いことにも出会います。
4.自己理解(気づき)が深まる
5.相互理解が促進される
6.周囲の雰囲気の改善される
4.ビジネスでの「傾聴(Listening)」の効果
(1)営業場面での効果
短時間で顧客と信頼関係を築ける、顧客の要望やニーズを的確にききとることができる(隠れたニーズまで)、結果として顧客の満足度や成約率を高めることができます。
(2)マーケティング・新事業開発での効果
商品開発・マーケティング、新事業開発関係者が、消費者調査や顧客インタビュー調査などの場面で、相手の気持ちや心の中に隠れていたニーズを読み取ることができるようになります。
マーケティング調査の始めは、傾聴の技術を持つ心理カウンセラーがインタビューをしていました。
5.マネジメントでの「傾聴(Listening)」の効果
(1)組織運営面
上司、部下双方のきく力を強めることで、報告・相談・連絡がスムーズに行えるようになります。
(2)部下育成面
ある程度知識と経験を身につけた部下には、しっかり質問しながらきく(アクティブ・リスニング)ことで、能力とやる気を引き出すことができます。
(3)メンタルヘルス面
元気がない、悩んでいる様子の部下に対して、普通ではききとれない感情や隠れた思いをきくことで、相手の心を軽くしメンタルヘルスの不調を未然に防ぐことができます。(厚生労働省のガイドライン ラインケアに相当します。)
6.「傾聴(Listening)」の技術のポイント
(1)聴いている姿勢・態度を表現する
- 相手の目を見る(アイコンタクト)
- 前掲姿勢で
(2)聴いているリアクションをとる
- あいづち
- うなづき
(3)聴いているリアクションをとる
- 繰り返す
- 要約する
(4)相手を承認する
- 名前を呼ぶ
- 協働する姿勢を見せる
(5)自己を管理する
- 関心を向ける・好奇心をもつ
- 自分の考えや先入観を脇におく
まとめ
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